ひょう疽(爪周囲炎)
ひょう疽とは、指先に強い痛みを引き起こす細菌感染症の一つです。
手足の指先に細菌が入り込み、炎症を引き起こすほか、膿がたまることもあります。
放っておくと、炎症が骨や腱まで及ぶことや、皮下組織が壊死することもあります。
ひょう疽が疑われた場合は、なるべく早く受診するようにしましょう。
原因
ひょう疽は、皮膚のなかに黄色ブドウ球菌、連鎖球菌、大腸菌、緑膿菌などの細菌が入り込むことによって生じます。
爪の周りにできたささくれや切り傷から、細菌が入り込み感染していきます。
よって、水仕事などをよくする方や、乾燥などによって手が荒れている方に、ひょう疽はよく見られます。
症状
指先、主に爪の周囲に痛みや赤み、腫れが生じます。
ひょう疽の場合、ドクドクと脈動を感じるような強い痛みが特徴です。
また、悪化すると、発熱や倦怠感、骨の痛みを伴う骨髄炎や、リンパ管を通して炎症が広がり、発熱や悪寒などの症状があらわれるリンパ管炎を発症することもあります。
治療
症状の度合いによって、治療法が変わってきます。
初期段階の場合は、抗菌薬を服用していただくことで、回復します。
痛みが強いときには、痛み止めも併用します。
炎症が強く、膿がたまっている場合は、皮膚の一部を切開し、膿を出します。
炎症の強さによっては、局所麻酔を行い、切開排膿し汚染された組織をよく消毒します。
爪周囲炎の注意点
深爪によって爪周囲の皮膚が傷つくことで爪周囲炎が起きやすくなります。
爪は常に指先の皮膚よりも少し長い状態を維持することが大切です。
なるべく早く受診しましょう
症状が悪化すると、切開が必要となる場合もあります。
ひょう疽が疑われた場合は、なるべく早く受診するようにしましょう。
少しでも不安な方は、一度当クリニックまでご相談ください。