アトピーとの付き合い方と対処法
アトピー性皮膚炎は、「皮膚の状態が悪くなったり落ち着いたりを繰り返す、かゆみのある湿疹を主病変とする疾患」です。遺伝的体質(皮膚バリア機能の低下・アトピー素因)に加え、皮膚をかく・汗・紫外線などの様々な外的刺激やアレルギーを起こす物質(ダニ・カビ・ハウスダスト・花粉・ペットの毛など)への接触、およびストレス・過労・睡眠不足などの精神的な要因も絡みあって発症します。
アトピーの治療は「かゆみを抑える」「皮膚のバリア機能を高める」の2本立て
アトピー性皮膚炎について、日頃から気をつけるべきことや、お薬についてご紹介します。
ステロイド外用薬
皮膚症状の程度や経過に応じてステロイド外用剤の強さを調節していきます。ステロイドと聞くと敬遠される方もいらっしゃいますが、炎症を抑える作用があるため、かゆみのある時はきちんと外用したほうが結果的には良い状態を保っていけます。塗る量の目安は1FTU(finger tip unit:人差し指第一関節まで出した量)で、成人の手のひら2枚分の面積です。1日2回塗ってください。
抗アレルギー剤・抗ヒスタミン剤の内服
保湿
入浴時にタオルで体をゴシゴシこすってしまうと、皮膚のバリア機能が低下するので洗いすぎに注意してください。石鹸の使用は腋・陰部・足・胸など臭いのでやすい、汚れやすい部分のみを手で泡立てて優しくなでるように洗う程度のほうが良いと思います。乾燥した肌は刺激に弱いため入浴後に保湿剤を使用し、常に皮膚をしっとりさせるように心がけましょう。
よくある質問Q&A
- アトピーの治療費用で保険証は使えますか?
- はい、保険証が使える保険診療となります。
- 通院の頻度はどれくらいになりますか?
- 患者様の生活スタイルや症状にもよりますが、1、2週間に1回程度通院していただく場合が多いです。
- ステロイドを使うことに抵抗があります。
- ステロイドの使用を敬遠される方もいらっしゃいますが、炎症を抑える効果がありますので、かゆみの強い場合など、必要と判断した場合には適切な量を使用いたします。
- 小さい子どものアトピーも診てもらえますか?
- はい、乳児や幼児のアトピー症状でお悩みの場合もご相談ください。